劇場前のストリートのフラッグの前で記念撮影。
公演前に、みんなで記念撮影。
打上げにて。お疲れ様でした!
2017年3月25日土曜日
2017年3月24日金曜日
本日、初日。
当日プログラムのメッセージ
『RE/PLAY DANCE Edit』は2012年に京都で創った作品です。下敷きになっている『再/生』という演劇作品は、分断、断絶、繰り返せない生を取り扱った作品で、DANCE Edit.では更に「踊る/踊らない」というボーダーが加わっています。その後、横浜、シンガポール、そして今回のカンボジアと、各地のダンサー達とクリエーションしてきました。ボーダーレスなクリエーションをしてきた作品ですが、作品のテーマはボーダーでもあります。それぞれの違いとも言えるでしょう。日本とカンボジア、日本人とカンボジア人も違います。そして日本人同士でもカンボジア人同士でも違いはあるでしょう。私たちは違いの中から様々なものを発見してきました。この作品でもダンサーそれぞれの身体もダンスも違います。その違いが何に見えるのか、それも観客それぞれにとって違う景色に見えると嬉しいです。
そして、私たちは同じ時間を繰り返すことができません。繰り返せない時間と有限な私たちの身体を使って、同じアジアで私たちが生きていること、踊ること、踊りを見ることを楽しんで貰えたら嬉しいです。
『RE/PLAY DANCE Edit』は2012年に京都で創った作品です。下敷きになっている『再/生』という演劇作品は、分断、断絶、繰り返せない生を取り扱った作品で、DANCE Edit.では更に「踊る/踊らない」というボーダーが加わっています。その後、横浜、シンガポール、そして今回のカンボジアと、各地のダンサー達とクリエーションしてきました。ボーダーレスなクリエーションをしてきた作品ですが、作品のテーマはボーダーでもあります。それぞれの違いとも言えるでしょう。日本とカンボジア、日本人とカンボジア人も違います。そして日本人同士でもカンボジア人同士でも違いはあるでしょう。私たちは違いの中から様々なものを発見してきました。この作品でもダンサーそれぞれの身体もダンスも違います。その違いが何に見えるのか、それも観客それぞれにとって違う景色に見えると嬉しいです。
そして、私たちは同じ時間を繰り返すことができません。繰り返せない時間と有限な私たちの身体を使って、同じアジアで私たちが生きていること、踊ること、踊りを見ることを楽しんで貰えたら嬉しいです。
ー多田淳之介
プレビュー:Phnom Penh Post(2017年3月24日)
Re/Play begs the question: to dance or not to dance?
By Anna Koo | Fri, 24 March 2017
http://www.phnompenhpost.com/post-weekend/replay-begs-question-dance-or-not-dance
和訳↓
「Re/Playが疑問を投げかける:踊る、踊らない? 」
記者:Anna Koo
翻訳:井手和可子
ステージ上のダンサーたちが様々なポーズで静止し、何人かはうつぶせに倒れている。音楽が始まると、その内の数名はほんのわずかな身振りを見せる一方で、急に大きく躍動感あふれる動きをするダンサーもいる。動かないでいるダンサーもいる。一つ確かなことは、それぞれが自分のダンスを踊っているということだ。
この不調和こそが、演出家の多田淳之介がアムリタ・パフォーミング・アーツとのコラボレーションで、二度目の国際共同製作となる『Re/Play Dance Edit』で強調したかったことだ。この製作は、Department of Performing Artsにおいて今夜と土曜日にカンボジアで初めて上演される。
「[ダンサー同士は]お互いを理解することができない、ということに焦点を当てたかった…しかし、[ダンス全体が]舞台で披露されると、第三者は作品全体の意味を理解できると思う」と多田は語る。
『Re/Play Dance Edit』は、2006年に演劇作品として始まり、その後2011年の東日本大震災を受けて、時間のはかなさに焦点を当てるダンス公演へと進化した。その後、『Re/Play』は日本で二度上演され、シンガポールの劇団「シアターワークス」とのコラボレーションで初の国際共同製作としてシンガポールで上演された。
演劇とダンスの要素を融合したところに、『Re/Play』は公演として際立っている。通常、舞台俳優は特定の役を演じるが、ダンサーは身体の動きを使って抽象、具象なコンセプトを表現する。「演劇では孤独な人間を表現できる。しかしダンスでは、孤独そのものを表現できる」と多田は言う。
多田は、彼の言う「踊る/踊らない」というコンセプトを生み出した。「踊らない」を人間として存在する状態であれば、それの対極にある「踊る」は人間性を超越したものを表現するのだと考える。このコンセプトは、カンボジア版『Re/Play』の鍵をなる。多田は演出家として、日本とカンボジアのダンサーたちに踊るか、踊らないという指示しか出さず、ダンサーたちにそれぞれの動きを自由に振り付けさせている。
このコンセプトの結果、舞台上では混沌としたダンスが披露されるのだが、アムリタのアーティストらはクメール伝統舞踊にも精通しているため、時には伝統舞踊に似た調和した動きも見せるのも、観客にとっての見どころとなる。
アムリタの芸術監督で出演者としても参加しているチェイ・チャンケトヤは、このクリエーションのアプローチはいつもの方法と全く異なるため、カンボジアのダンサー全員にとってフラストレーションとの戦いだという。「ダンサーでありながら、踊らないというのはとてもチャレンジングなこと。カンボジア[のダンサーたち]は “踊らせてくれないならいっそのこと殺してちょうだい”と言ってます」。
多田によれば、ダンサーたちに静止するよう指示することは、精神的にも負担になるという。身体をより意識するようになり、その延長線上で自分たちのダンスも意識する。「ダンサーは “自分にとってダンスとは何なのか?”と考える。ダイナミックな動きなのか、小さな動きなのか?」と多田は言う。
2012年から主要メンバーとしてプロジェクトに参加してきた振付家のきたまりは、この緊張により、『Re/Play』の公演を重ねるごとに自身のアートが変化し、以前は創作的に行き詰まっていた時期からも抜け出せたと言う。
新たな視点を持つことができる、このことこそがコラボレーションを通して一番勉強になったとチャンケトヤは言う。ダンサーたちそれぞれがダンスの習慣、姿勢や考え方を問い直し、さらには広い視野で人と人の相互作用について考えることができたのだと言う。
「宗教や政治信念、文化的習慣をすべて取っ払い[ダンスを通して人間性を表現する]アプローチは…人と人がお互いに交流することを阻むものは何もないという意味。政治や経済は物事を裂いて境界を築こうとするが、アートには広がりがあり、どこへでも導いてくれる」のだと彼女は言う。
カンボジア–日本版の『Re/Play Dance Edit』は、今夜及び土曜の夜7時からDepartment of Performing Artsにて上演される。チケットは当日券大人$5、学生$2.50。
By Anna Koo | Fri, 24 March 2017
http://www.phnompenhpost.com/post-weekend/replay-begs-question-dance-or-not-dance
和訳↓
「Re/Playが疑問を投げかける:踊る、踊らない? 」
記者:Anna Koo
翻訳:井手和可子
ステージ上のダンサーたちが様々なポーズで静止し、何人かはうつぶせに倒れている。音楽が始まると、その内の数名はほんのわずかな身振りを見せる一方で、急に大きく躍動感あふれる動きをするダンサーもいる。動かないでいるダンサーもいる。一つ確かなことは、それぞれが自分のダンスを踊っているということだ。
この不調和こそが、演出家の多田淳之介がアムリタ・パフォーミング・アーツとのコラボレーションで、二度目の国際共同製作となる『Re/Play Dance Edit』で強調したかったことだ。この製作は、Department of Performing Artsにおいて今夜と土曜日にカンボジアで初めて上演される。
「[ダンサー同士は]お互いを理解することができない、ということに焦点を当てたかった…しかし、[ダンス全体が]舞台で披露されると、第三者は作品全体の意味を理解できると思う」と多田は語る。
『Re/Play Dance Edit』は、2006年に演劇作品として始まり、その後2011年の東日本大震災を受けて、時間のはかなさに焦点を当てるダンス公演へと進化した。その後、『Re/Play』は日本で二度上演され、シンガポールの劇団「シアターワークス」とのコラボレーションで初の国際共同製作としてシンガポールで上演された。
演劇とダンスの要素を融合したところに、『Re/Play』は公演として際立っている。通常、舞台俳優は特定の役を演じるが、ダンサーは身体の動きを使って抽象、具象なコンセプトを表現する。「演劇では孤独な人間を表現できる。しかしダンスでは、孤独そのものを表現できる」と多田は言う。
多田は、彼の言う「踊る/踊らない」というコンセプトを生み出した。「踊らない」を人間として存在する状態であれば、それの対極にある「踊る」は人間性を超越したものを表現するのだと考える。このコンセプトは、カンボジア版『Re/Play』の鍵をなる。多田は演出家として、日本とカンボジアのダンサーたちに踊るか、踊らないという指示しか出さず、ダンサーたちにそれぞれの動きを自由に振り付けさせている。
このコンセプトの結果、舞台上では混沌としたダンスが披露されるのだが、アムリタのアーティストらはクメール伝統舞踊にも精通しているため、時には伝統舞踊に似た調和した動きも見せるのも、観客にとっての見どころとなる。
アムリタの芸術監督で出演者としても参加しているチェイ・チャンケトヤは、このクリエーションのアプローチはいつもの方法と全く異なるため、カンボジアのダンサー全員にとってフラストレーションとの戦いだという。「ダンサーでありながら、踊らないというのはとてもチャレンジングなこと。カンボジア[のダンサーたち]は “踊らせてくれないならいっそのこと殺してちょうだい”と言ってます」。
多田によれば、ダンサーたちに静止するよう指示することは、精神的にも負担になるという。身体をより意識するようになり、その延長線上で自分たちのダンスも意識する。「ダンサーは “自分にとってダンスとは何なのか?”と考える。ダイナミックな動きなのか、小さな動きなのか?」と多田は言う。
2012年から主要メンバーとしてプロジェクトに参加してきた振付家のきたまりは、この緊張により、『Re/Play』の公演を重ねるごとに自身のアートが変化し、以前は創作的に行き詰まっていた時期からも抜け出せたと言う。
新たな視点を持つことができる、このことこそがコラボレーションを通して一番勉強になったとチャンケトヤは言う。ダンサーたちそれぞれがダンスの習慣、姿勢や考え方を問い直し、さらには広い視野で人と人の相互作用について考えることができたのだと言う。
「宗教や政治信念、文化的習慣をすべて取っ払い[ダンスを通して人間性を表現する]アプローチは…人と人がお互いに交流することを阻むものは何もないという意味。政治や経済は物事を裂いて境界を築こうとするが、アートには広がりがあり、どこへでも導いてくれる」のだと彼女は言う。
カンボジア–日本版の『Re/Play Dance Edit』は、今夜及び土曜の夜7時からDepartment of Performing Artsにて上演される。チケットは当日券大人$5、学生$2.50。
2017年3月23日木曜日
プレビュー:Cambodia Daily(2017年3月23日)
Championing Diversity, Dancers Move to Their Own Stories
by Michelle Vachon |
https://www.cambodiadaily.com/news/championing-diversity-dancers-move-to-their-own-stories-126926/
和訳↓
「多様性を擁護し、それぞれのストーリーを綴るダンサーたち」
取材:Michelle Vachon
翻訳:井手和可子
観客の多くにとっておそらく馴染みのある音楽 –世界中で知られているポップ曲– が、この一週間でカンボジアと日本のダンサーたちによって振り付けされたダンス『Re/Play Dance Edit』では新たな様相を呈する。
プノンペンで金曜日と土曜日に上演される作品では、アーティストらがお互いに干渉せずに舞台上を優雅に動き続ける。それこそがこの作品における意外な挑戦になると、アムリタ・パフォーミング・アーツのカンボジア人振付家Chey Chankethyは火曜日のリハーサルで語ってくれた。
この85分の作品を考えた日本の演劇演出家の多田淳之介は、ダンサーたちに「舞台上ではダンサーではなく、人間であってほしい」という珍しい要求をしたと彼女は言う。
「それはダンサーにとってとても難しいことです。本当に」と語るChankethyaさん。「舞台上に立った瞬間から、動き、エネルギーやスペーシングを意識しながら、ダンサーになるという衝動に駆られるからです」
受賞歴のある演劇演出家の多田さんは、2011年、日本の東北地方が地震と津波により壊滅的な被害を受けた後に作品のコンセプトを思いついた。その目的は、「断絶や混乱、そして時間は繰り返せないというテーマ」を表現することだと彼は語る。
演劇作品として作ったものを、多田さんはその後、ダンス作品として生まれ変わらせた。
「日本での公演を通して、ダンサーの肉体や身体能力が多様であればあるほど、作品が面白くなることを発見した」と彼は言う。
このことから、様々なダンスの伝統を持ついろんな国のダンサーと作品を創作するというアイディアを思いついた。昨年はシンガポールで上演し、今週はカンボジアでクメール伝統舞踊のトレーニングも受けているアムリタのダンスカンパニーと共に、そして将来的にはフィリピンでも製作する予定だ。
今週上演される作品は、ブレーンストーミングのセッションを通して形づくられ、アーティストは他のダンサーたちの踊りと調和しながら、各自が上演するストーリーを考えなければならなかった。その成果は、心の奥深くまで届く作品となっている。
「ダンスを観にきてくれた方々には…ダンスを通してそれぞれ何かを発見し持ち帰ってほしい」と多田さんは語る。
ダンス:Re/Play Dance Edit
会場:Theater of the Department of Performing Arts
Street173、毛沢東通り近く
日時:金曜日、土曜日 7:00PM
チケット:大人$5、学生(学生証提示)$2.50
by Michelle Vachon |
https://www.cambodiadaily.com/news/championing-diversity-dancers-move-to-their-own-stories-126926/
和訳↓
「多様性を擁護し、それぞれのストーリーを綴るダンサーたち」
取材:Michelle Vachon
翻訳:井手和可子
観客の多くにとっておそらく馴染みのある音楽 –世界中で知られているポップ曲– が、この一週間でカンボジアと日本のダンサーたちによって振り付けされたダンス『Re/Play Dance Edit』では新たな様相を呈する。
プノンペンで金曜日と土曜日に上演される作品では、アーティストらがお互いに干渉せずに舞台上を優雅に動き続ける。それこそがこの作品における意外な挑戦になると、アムリタ・パフォーミング・アーツのカンボジア人振付家Chey Chankethyは火曜日のリハーサルで語ってくれた。
この85分の作品を考えた日本の演劇演出家の多田淳之介は、ダンサーたちに「舞台上ではダンサーではなく、人間であってほしい」という珍しい要求をしたと彼女は言う。
「それはダンサーにとってとても難しいことです。本当に」と語るChankethyaさん。「舞台上に立った瞬間から、動き、エネルギーやスペーシングを意識しながら、ダンサーになるという衝動に駆られるからです」
受賞歴のある演劇演出家の多田さんは、2011年、日本の東北地方が地震と津波により壊滅的な被害を受けた後に作品のコンセプトを思いついた。その目的は、「断絶や混乱、そして時間は繰り返せないというテーマ」を表現することだと彼は語る。
演劇作品として作ったものを、多田さんはその後、ダンス作品として生まれ変わらせた。
「日本での公演を通して、ダンサーの肉体や身体能力が多様であればあるほど、作品が面白くなることを発見した」と彼は言う。
このことから、様々なダンスの伝統を持ついろんな国のダンサーと作品を創作するというアイディアを思いついた。昨年はシンガポールで上演し、今週はカンボジアでクメール伝統舞踊のトレーニングも受けているアムリタのダンスカンパニーと共に、そして将来的にはフィリピンでも製作する予定だ。
今週上演される作品は、ブレーンストーミングのセッションを通して形づくられ、アーティストは他のダンサーたちの踊りと調和しながら、各自が上演するストーリーを考えなければならなかった。その成果は、心の奥深くまで届く作品となっている。
「ダンスを観にきてくれた方々には…ダンスを通してそれぞれ何かを発見し持ち帰ってほしい」と多田さんは語る。
ダンス:Re/Play Dance Edit
会場:Theater of the Department of Performing Arts
Street173、毛沢東通り近く
日時:金曜日、土曜日 7:00PM
チケット:大人$5、学生(学生証提示)$2.50
2017年3月20日月曜日
照明実践ワークショップ
カンボジアでは舞台芸術に携わる技術者が少ない現状から、3/19-20に本作の照明デザイナーである岩城保さんによる照明実践ワークショップを開催しました。
劇場の基本仕込みを終えた3日目、劇場にある照明機材を使って、照明機材の特徴と効果を解説し、照明機材のセッティングを実際に体験。さらに2日目は当劇場で上演された若手振付家のダンス作品の映像を見ながら、演出と照明の意図の解釈から改善点までをアドバイス。劇場やカンパニーのテクニカルスタッフやアーティストなどが参加し、照明に関する基礎や演出を学ぶ貴重な機会になりました。
照明実践ワークショップ 実施概要
日時:3月19日・20日 19:00-21:00
会場:Department of Performing Arts
講師:岩城 保
スタッフ:ラング・クレイグヒル、岡崎松恵
参加者:のべ23名
照明実践ワークショップ 実施概要
日時:3月19日・20日 19:00-21:00
会場:Department of Performing Arts
講師:岩城 保
スタッフ:ラング・クレイグヒル、岡崎松恵
参加者:のべ23名
アウトリーチ @Tiny Toones
ストリートダンスを通じて子どもたちの創造性を伸ばす取り組みを行っているTiny Toones。
ダンス、音楽、アート、クメール語、英語、算数、コンピューターなどを子どもたちに無償で教えているNGO。近所の小学生たちが通っている本校では、ヒップホップを普段から教えています。
今回アジアセンタープノンペン事務所のコーディネートにより、日本のダンスチーム(きたまり・伊東歌織・竹ち代毬也)によるワークショップを行いました。子どもたちから、たくさんの元気をもらいました。
ダンス、音楽、アート、クメール語、英語、算数、コンピューターなどを子どもたちに無償で教えているNGO。近所の小学生たちが通っている本校では、ヒップホップを普段から教えています。
今回アジアセンタープノンペン事務所のコーディネートにより、日本のダンスチーム(きたまり・伊東歌織・竹ち代毬也)によるワークショップを行いました。子どもたちから、たくさんの元気をもらいました。
Photo by Hiroshi Ake |
2017年3月17日金曜日
2017年3月16日木曜日
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